新年におくる「児童書」読書のススメ

新年も明けて3日となりました。
今年は、少し、「児童書の読書」をいかがですか?


えっと、最初にこれが出ますのに、格別の意味はないんですね。
まあ、にぎやかし、と言いますか、やっと順調にmicro SD が読み込めるようになったと言いますか、テスト画像なんですね。

☆☆
で、本日のお題です(どっかにありましたっけ?)。

ええとですね、新年このかた、あちこちのブログを拝見させていただいているのですが、

英語関係ですと、New year's resolutions  (新年の抱負)としまして、

(1)TOEIC の 点数アップ、少なくとも700点、そして800点、さらに900点越え、
(2)耳読書(audio book)をスタートさせたい、
(3)英会話を、一段上のレベルに、
(4)英検1級を取るぞ、
(5)英字新聞に取り組むぞ、
(6)今年こそペーパーバックを読みたい、
(7)足立sunnyみたいになりたくない!、

などという声が聞こえる次第です。

(1)(2)(3)(4)は、とてもよいと思います。
相当程度英語の出来る方の抱負ですから。
目標を置いて、自分を叱咤し、英語力を向上させる、Okay,Dokey です。

少し飛んで、(7)も、しごくもっともです。
当方も、あんなやつには、なりたくありません!
ばななの食べすぎです。

問題は、(5)と(6)です。

これはですね、
だいたい、多くの方の胸のうちにあるのです。
英字新聞とぺ-パーバック(原書)の読書。

英語に取組み始めたからには、英字新聞を朝すらっと読んで、ひまがあればペーパーバックをおもむろにカバンから取り出して読む、そういう姿でありたい、ということですね。

最近ですと、キンドルですね。

英字新聞の方は、わりとスタンダードだと思います。
どのような英語学習をされていても、目前の課題として、存在します。

TOEIC の点数向上 → 800点から900点越えへ → 英字新聞
英検準1級合格 → 1級に向けてハード学習 → 英字新聞

いずれも、英字新聞の読みこみが、英語力向上に大きく寄与すると、考えられています。

まずは、student times(週刊ST)、Ashahi Weekly、Nikkei Weekly などの週刊新聞からスタートさせて、
Japan times、Daily Yomiuri などの日刊英字新聞へと進むのが一応無難です。

しかし、学習が進まれて、相当程度語彙力のある方なら、最初から日刊英字新聞に取り組まれても、格別不思議ではありません。
英検1級合格者の多くが、英字新聞によって大きく英語力が向上したと、述べられています。

A.
こいつ、いつからこんなエラそうなことが言えるようになったんだい。
ときどき、Daily Yomiuri とか買っているらしいけど、本当に読んでんのかい?
なんか昨日は英会話がどうのこうの言ってたけど、また読書ひとすじに逆戻りかい?
だいたい、3日連続で、こんな長いブログ書いたら、見る方だって迷惑だろ。

B.
そうそう、はた迷惑だね。
会話っていやあ、まあ、しゃべるのは、百年早いね。
おとといおいでっ、てとこかな。
ネットのNEWS は読んでいるみたいだけど、あれは記事がチョットしかないからな。
新聞を読んでいるってのあ、ミカヅキのマサ的には、ダウトだな。
読むにしたって、せいぜい絵本がいいところだろうぜ。
そういやあ、昨日はマダカスカルってのを読んでたな。ほとんど絵がなくて、ビックリしたぜ。

C.
みんな、大事なことを忘れているよ。
足立sunnyは、読めないんじゃなくて、そもそも買えないんだよ!
サイフに100円しか入ってないからね#58944;。
Daily Yomiuri 定期購読したいらしいけど、そもそも「おけら」「素寒貧(すかんぴん)」だからねえ。
スッカンピンのポンポコナのグーリンダイの何か、だな。
もっとも、西新井じゃ、英字新聞なんて配達してないだろうけどね。

D.
だいぶ旗色が悪いみたいだな。だいたい楽屋弁当がマズいんだよ、ここは。
出演料も出ないから、友情出演なんだぜ。
せめて、新年ぐらい、おせちを食べて、剣菱とか、ジャック・ダニエルを飲みたいぜ。
ついでに、つまみは、ホテルオークラのローストビーフがいいな。

E.
そりゃ、ムリだろ。おれは、舟和のイモ羊羹でもいいが、もう残ってなかったな。
どこぞのお嬢様が平らげたからだな。
ところで、みんな、何の話をしているんだい?
早く行かないと、ミスタードーナッツの福袋がなくなるぜ。
 

☆☆
あねごが出てきませんね。

で、ですね。
問題は、(6)です。


今年こそ、ペーパーバック読書をスタートしたい、
今年は、ペーパーバックにチャレンジします、

という声は、毎年、そこらじゅうから挙がるのです。

むろん、この抱負を否定するつもりはありません。

しかし、ですね。
かかしは、scarecrow.

「ちょっと待ってくださいな」
「そんなに急いでどこへ行く」
「足立sunnyは貧しいぞ」
「ばななはおいしいぞ」

と当方は、言いたいのです。


英字新聞もそうですが、一般に、「ペーパーバック」というのは、向こうの大人が読むものです。

子供の頃から、英語環境にいて、英語絵本から始めて、英語の国語教科書、英語の児童書を読んで、そうして大人になった人達が読む本なわけです。

当然ですね、大人ならば読める語彙と、言い回しを使っているわけです。

正確には判定できませんが、語彙数にして最低8千語ぐらいの蓄積がないと、わからない単語だらけ、ということになりかねません。
学校英語、受験英語では対応できない、めんどうくさい言い回しも、大人用の本ですから、たくさん出てきます。

そんなことを言っていたら、いつまでも読めないじゃないか?
馬にけられて、とっとと失せろ!
単語8千語に、熟語といいまわしで、どれだけ覚えればいんだい!

まあ、確かに今は1時間に2~3頁しか進まないけど、もっと英語をガンバレば、そのうち読めるようになるに違いないんだ。
要は、英語の学習をもっと続ければいいんだよ、単語も熟語も頑張ってもっと覚えてさ。
続けていれば。そのうちきっと・・・。


答えは、「いいえ」です。

普通の方は、通常の方法で相当努力しても、読めるようにはなりません。
超人的な努力をされた方が、やっと読めるようになるのです。

それじゃ、どうすればいいんだよ!
おれは、ペーパーバックが、読みたいんだよ。
わたしは、絶対に、ペーパーバックを、読むんだから。

ズバリ、お答えしましょう。

実は、かんたんな方法があるのです。

ある程度、英語学習をされた方なら、「誰でも」、「半年~1年で」、ペーパーバックを読めるようになる方法があるのです。

この「誰でも」が、キーポイントです。
格別、難しい努力を、必要としません。

それが、「児童書の読書」です。


☆☆
児童書って何だよ、絵本か?
聞いたことないな、そんなの。
子供向けの本を、いまさら読んでどうしようっていうんだい?
ああ、そういえば多読っていうのをやってたな、オックスフォードとかペンギンとかだろ。
恥ずかしくないのかい、絵本みたいのを読んで?


いずれも、的外れな意見です。

児童書は、絵本ではありません。
オックスフォードやペンギンなどの、グレーデットリーダーとは、全く異なります。
欧米の子供向けの本ですが、それほど簡単な英語のほんではありません。

でも、実を言いますと、
日本人の英語学習者には、これほど適した本はないと断言できます。


☆☆
試しに、一つ、例を出してみましょう。


これは、当方がいま読んでいる、映画の子供用ノベライズ本です。

舞台は、NHKで放送されているペンギンズのニューヨークシティ動物園なのですが、この本では、ペンギンズは脇役で、ゼブラのMarty が主役です。

少しだけ、途中の文を抜き出してみます。

ニューヨーク・シティ・ズー内で、ゼブラのMarty と、親友でライオンのAlex とが話をしています。ゼブラのMarty は、生涯の動物園生活に疑問?を持ったところですが、Alex は否定的です。
今、Marty は、運動不足解消のために動物園が用意したtreadmill(健康ランナー器)上を走っているところで、そばにAlex がいます。


Marty stopped running, got off the treadmill and turned to face Alex.

" Come on, " he said. " How do you realy, absolutely know that there isn't some place better than here ? At least admit there's possibility..."

Alex shook his head.

Marty walked over to Alex's wall. " Just give me a maybe, " he went on.
" A  'could be. '  A snowball chance. A one in a million. A needle in a haystack..."

Marty reached over and grabed Alex's head, forcing him to nod up and down.

" Uh-huh. Yeah. Okay, already, " Alex said.

Marty grinned. But as he let go, Alex shook his head again.


英語を学習されている方なら、上の文を読みくだすのは、それほど困難ではないと思います。

snowball chance は、見込みがほとんどない(ゼロではない)ときに使う慣用語句ですが、これ以外では、ほとんど知っておられる単語・熟語の組み合わせだと思います。

grabed Alex's head, forcing him to nod up and down も、Alex のアタマをつかんで、無理やりうなづくように顔を上下させる、わけですから、話の流れから、わりと予想がつきやすいと思います。

たった数行の英文ですが、ここには、読書に必要な、英語の要素がたっぷり詰まっています。
アメリカで使われる日常英語の言い回し、表現も、普通に出てきます。
しかも、ペーパーバックと違って、ウンウンと唸らなくとも、「読み進めることが可能」です。

この文は、106頁あるホンのなかの、たった半頁分なのです。
こんな調子で、106頁進むのです。


ついでに、もう一冊。E. B. White 著。


こちらは、児童文学賞を受賞し、映画化もされたお話です。
記憶にある方も、おられると思います。

その冒頭部分を、少し抜き出してみます。

" Where's Papa going with that ax ? " said Fern to her mother as they were setting the table for breakfast.

" Out to the hoghouse, " replied Mrs.Arable. " Some pigs were born last night. "

" I don' t see why he need an ax, " continued Fern, who was only eight.

" Well, " said her mother, " one of pigs is a runt. It's very small and weak, and it will never amount to anything. So your father has decided to do away with it. "

" Do away with it ? " shrieked Fern. " You mean Kill it ? Just because it's smaller than the others ? "

Mrs.Arable put a pitcher of cream on the table. " Don't yell, Fern ! " she said.
" Your father is right. The pig would probably die anyway. "

Fern pushed a chair out of the way and ran outdoors.

こちらで、約2/3頁で、この本は、184頁あります。

ご心配だといけませんが、このpigちゃんは彼女の懇願により、助かりました。

この文のなかでは、ax(斧)、runt(生まれたブタのなかで一番小さく、とるにたらないもの)などが変った単語かと思いますが、
関係代名詞などを含むいろいろな種類の文が出てきますし、日常的な言い回しも随所に出てきます。

お話の内容は、マル秘なのですが、全体をとおして、感動的な物語です。

先のノベライズ本よりは、全体的に若干やさしいと思いますが、184頁を読みきるには、ある程度以上の英語基礎力が必要です。



上では、二つしかあげていないのですが、

こういう本を、例えば、ちょっと辞書を引き引きでも、50冊ほど読まれたら、その後で、英語力が、どのような位置になっているのか、ちょっとご想像下さると幸いです。

信じられないかもしれないのですが、
たいがいの人が、もう、ペーパーバックが読める位置にいるのです。

1時間に2~3ページだった本が、自然と20ページも、30ページも読めるのです。
児童書を100冊読まれれば、
普通のペーパーバックなら、一冊4日で読めるようになります。

格別の努力は、いりません。
3年も4年もの時間も、必要としないのです。
普通に読んで、ちょっとだけ、わからないところをその都度補足すればいいだけです。

このような本
=やさしいけれど、簡単ではない本。
=自然な英語の表現や言い回しが、読んでいてひとりでに身につく本
=ちょっと辞書を駆使すれば、読み進めることのできる本
=ときどき知らない単語や言い回しが出てくるが、英語を学習している人なら、ある程度推測も可能な本
=欧米の子供達が普通に読んでいる本
=大人になる前段階で、ネイティブが必ず通過する本

これが、「児童書」なのです。

そして、もちろん、まわりに見かけませんから普通の方が気付かないだけで、
「児童書」は、ゴマンとあるのです。
オーバーにいえば、星の数ほどあるのです。
日本における子供向けの本がゴマンとあるのと全く同様です。

児童書にも、むろん、レベルの違いがあります。
幼稚園児が読むようなものから、小学校の高学年の子が読むようなものまで。
中学以降や高校生向けの、少し難しい児童書(ペーパーバックとさほど変わらないもの)もあります。

☆☆
さあ、皆さん。

今年こそ、ペーパーバックにチャレンジする。
今年は、ペーパーバック元年だ。
よし、読むぞ!
絶対に、読むぞ!
テレビを止めて、ペーパーバックを読むぞ!

そう、お思いの皆さん。
(かなり少ないかもしれないのですが、ですね)

半年、待って下さい。
どうか、
ためしに半年間、児童書を、読んでみて下さい。

そうすれば、清水の舞台から飛び降りる決心をしなくとも、ペーパーバックが読める位置に立てます。
毎年の決意は、もう必要なくなるのです。

と、
当方は、信じています。

信じる者は救われる、ということだといいのですが、ですね。

でも、何年かにわたって、
ペーパーバックがどうも・・・、
という方には、

確信を持ってオススメします。

かならず、1年後には、ペーパーバックが読めます!
まあ、無責任といえば、無責任なんですけれども、ですね。
当方に保障されても、ですね。

でも、オススメなんですね。

以上、新年におくる「児童書読書のススメ」でした。

では また。


西新井sunny-side up の近況

おみくじ、引いてくるのを忘れました。
以下、浅草寺の予想おみくじ結果。


バナナ、多し。
失せもの、出でず。
旅行とどまるがよし。
6月以降みずがめ座運気急上昇。
(浅草寺で、みずがめ座の運勢が出てくることはありませんけれども)

1日1分やさしい洋書は、今回は、現代物で、小学2年生:セカンド・グレードの仲間達のお話です。物語の全編ではないのですが、エピソードの一つをお送りします。
では。