岩波・英和大辞典さまが 天下られました の巻

大辞典:
どうも、この家では、最近、出番がないな。どう思う?

従者:
仰せのとおりでございます。
高天原の、この家の主は、以前はあれほど大辞典様を崇めていたにもかかわらず、フランス語なる面妖なものにスッカリ心を奪われておりまして、嘆かわしいことにございます。

大辞典:
まあ、元から、わしをあがめるほど、異国かぶれではあったのだが。われの役割は終わったということか。留学を世話してやった娘まで、電子辞書なるものしか見向きもせん。

従者:
豊葦原の辺つ国、足立区というところに、大辞典様の天下りを待ち望む者がいると聞いております。辺境の地にあって、警備の職につきつつ、英語寺子屋の主を名乗っているらしゅうございます。

大辞典:
防人で、英語寺子屋の主じゃと。
このわしに、高天原の書斎棚から出て、天下り、アダチクとやらいう辺つ国を治めよというのか。

従者:
お言葉をかえすようですが、住めば都、とも申します。英語不毛の辺つ国の地にこそ、高天原をも照らす大辞典様のお力が必要でありましょう。
今こそ、書斎を出でて、天下り、辺つ国の万民のため、そのお力を発揮される時と、心得えまする。

大辞典:
うむ。そのとおりじゃが。
辺つ国は、以前に天下った、大修館ジーニアスの尊という天つ神が治めていると聞くが、いかがなものか。ジュニア・アンカーの尊も、随行しているというでな。
して、その者、英語寺子屋の主の名はなんと申すのじゃ。

従者:
大辞典さまの威光の前には、ジーニアスなど、たちどころにひれ伏すものと心得まする。

して、彼の者ですが、日出ずるところの大君、足立国国王、足立sunnyなどと、おこがましくも、名乗っているらしゅうございます。
ですが、一説には、唐帰りの「桃屋のごはんですよおじさん」の生まれ変わりと信じる者もいる、とのウワサもございます。

大辞典:
あれは、おいしいのう。好物じゃ。
とにかく、ここにおっても、無用の定めじゃ。退屈でいかん。
天照大神さまのお小言にも、最近はいささかトゲがあるようじゃ。
いざ辺つ国の新天地へ、ゆるりと、天下ってまいろうか。
少しは楽しめるといいがの。


岩波・英語大辞典さま 1970年発行

☆☆
今朝、ですね。
仕事に出かけようとして、玄関の戸を開けましたら、岩波・英語大辞典さまが、扉の前にいらしたのです。
ついに、わが辺つ国に、天下られたのです。

火曜日は、資源ごみの日なのですね。
当方の家のまん前は、ゴミの集積地、なのです。

でも、ですね。
英語大辞典さまは、新聞や雑誌、本が積まれたその位置にではなく、
直接ですね、当方の家の玄関扉の前に、天下られたのです。

(註:この辺までは、火曜日の晩遅くに書いたのですね。現在は、木曜日午前1時)


一応、従者の方も、いたのですね。


従者カナ英和 三興出版 1997年発行


☆☆
えっとですね。
当方、普段読書をしておりますときは、ズボラですから、ほとんど辞書を使わないのですね。

使ったとしましても、だいたいが英英系辞典で、天つ神系の英和辞典は、お二方しかおられません。
大修館ジーニアス英和辞典さま。
小学館ジュニア・アンカー英和辞典さま。

お二方とも偉大な方なのですが、ジーニアスさまでも、
若干、不足部分もあるのですね。

ですから、当方のところでは、現地子供用の英英辞典が、幅をきかしているのです。

以前に、
Dictionary(5)(外部リンク)

ということで、5つほどブログを書いたのですが、

現在も、英英辞書は、「英語圏の子供用のもの」、こそ、日本人の英語学習者に最適、そう思っております。

英語大辞典さまには、もうしわけないのですが、ですね。


(天の声 ジュニア・アンカー)
追記じゃが、ワレは学研、学研なるぞ!
足立sunnyとか申したか、天罰をくれん!
これより後、おまえの命は、有限じゃ。
生涯貧乏と心得よ。
ちなみに、小学館は、ジャンプ英和辞典じゃぞ。見た事も聞いた事もない辞典じゃが、少年ジャンプも、まだまだ人気じゃからのう。

☆☆
せっかく天下りしていただきましたので、ですね。
英語大辞典さまに、少しでもリラックスしていただこうと、軽いおやつを用意しました。


けっして、当方が食べる用ではありません。

また、ご退屈されないように、娯楽読み物も、いくつか用意させていただきました。







話題がフレーズですから、お楽しみいただけると思います。


大辞典さまは、クロスワードがことの外お気に入りだとか。




童話絵本や、高校のやさしい英語リーディング素材などを読まれて、長旅の疲れを癒し、リラックスされればと思います。




大辞典さまに従わぬ者の、英語の間違いに、涙されることでしょう。



オスカーワイルドも、大辞典様のよき気晴らしになりましょう。




ご自分の娘さんのように、いつくしまれると思いますね。


☆☆
天下り、という用語は、最近はすっかり悪名が高くなってしまったのですが、ニニギのミコトの天下りに匹敵します、英語大辞典さまの辺つ国への天下りを、当方は、厳粛に受け止めるのみです。

では また。

追記;
ジュニア・アンカーの尊は、学研族のご出身でした。お詫び申し上げます。