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一昨日の非礼をわびる「講談社英語文庫ーまんが日本昔ばなしー」いい本ですね & 調べましたら、日本昔話の英訳サイトもありましたよ の巻 [絵本の話]

一昨日の非礼をわびる「講談社英語文庫ーまんが日本昔ばなしー」いい本ですね & 調べましたら、日本昔話の英訳サイトもありましたよ の巻

みなさん、こんにちは。
きょうは、マジメなお話のような気がします。
証城寺のタヌキのように、けっして、浮かれてポンポコしないと思います。

Are you a famous Momo-taro ?

No. I'm poor Jiro.


まんが日本昔ばなし 1
一昨日挙げました、これですね。
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本日、読み終わりました。
昔話10篇を収録 全117頁(読了期間:2日)。
時間にすると、1時間半~2時間ぐらいでしょうか。

随所に、訳の工夫がなされていまして、(当方にとっては読みやすく)、簡潔で、「う~む、なかなかやるなオヌシ級」の、とてもいい本だったのですね。
何よりも、わりとナチュラルな感じの、気取らないやさしい英文であるところがグッドです。

逆にいいますと、表現に慣れていない日本の中・高校生には、少しムズカシメにかんじられるかも?ということですね。

画像0307 007.jpg

例えば、この文ですね。
When New Year's Eve came along, they hadn't so much as a grain of rice to eat, let alone any holidy cakes.
大晦日になったが、彼らには、食べるお米もほとんどなく、ましてや正月用のモチなど望むべくもなかった(適当訳)。

let alone:
例題 she can hardly walk, let alone run(彼女は走るどころか、歩くことさえ難しい)
こういう用例を知りませんと、??なわけです。 

あとですね、ページの最後の文、
I'm so hungry my stomach is growling.
このような、「ので、だから」とかをつけずに、独立した文をそのまま二つ繋げたような文は、別段英語ではアリなのですが、日本語にだけ慣れていると、「ン?So とかAs とか For とかの、「ので部分」いらないの?」と感じる部分があるかも、と思うわけです。

They were as poor as poor can be
ここで涙ぐんでしまうのは、どうしてでしょうか?
昔話の善人の方は、貧しい、と相場がきまっているのですね。
こういう感じの貧乏といいますと、ロアルド・ダールの(チャーリーとチョコレート工場の)チャリー君の家などは、善良かどうかはともかく、そんな感じですね。


さて、こちらは、何のお話のデダシでしょう?
画像0307 009.jpg

桃から生まれた、「桃太郎」ですね。

ここでも、だいたいは直感でわかるのですが、
With some difficulty, she fished the giant peach out of water  
どうにかして、彼女は、その大きな桃を、川から引き上げた(適当訳)
という英文が使われています。

日本の昔話を英訳するというのは、現代文以上に難しいと思いますので、創意工夫の表れと思います。


ただ、ひとつ残念だったのは、桃太郎というと、ふつう「キビダンゴ」を思い出される方がほとんどだろうと思うのですが、「キビ」の英訳に苦慮したせいか、持って行ったのがただのダンゴ(dumplings)
だったことですね。

もっとも、当方も、十穀米弁当などでキビは食べたことがあっても、キビダンゴは、いまだ未経験ですが。

ただ、キビダンゴということで、桃太郎のシュパツ地が、吉備地方とかかわりがあるのでは?というお話が、しっくりくるような気がする面もあるわけですね。

当方は、今の今まで、てっきり、
「桃太郎伝説のある地方のひとつ香川県高松市では、高松港の沖合い約4kmの瀬戸内海に浮かぶ女木島を鬼ヶ島の一部であると伝えられる」

鬼が島を、この女木島だと思い込んでいたのです。
昔、瀬戸内海をフェリーで旅しましたとき、「伝説の鬼が島の島」と大々的に謳っていた記憶があります。

しかるに、当方が、無知だったのですね。
少し調べてみますと、どうやら他にも候補地・われこそは鬼が島、があるようなのです。
しかも、有力候補地の一つは、内陸で、島でさえない、という不可解さです。
まあ、どこが鬼が島でも、ふつうは英文・英訳に支障はないのですが、島でないとなりますと、ハタと困りますね。

鬼が島 伝承地 ほか Wiki・・・
(外部リンクで、ネット知識の元wiki・・・にゆきます)

皆さんは、どこだと思われますか? 鬼が島。

☆☆
で、ですね。
今みてまいりました講談社英語文庫では、6巻にわけて、まんが日本昔話をベースに、日本昔話の英訳があるのですが、

少し調べましたら、

日本昔話、という英訳サイトも、あったのですね。
(下のUTRを外部リンクで貼ってありますので、戻って来れます)

http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Gaien/7211/

こちらでは、スンゴクいっぱいの日本昔話が、やさしい英文で、英訳されています。
昔話を開くと、なぜか、必ずメロディがついてくるんですね。

本当に、スンゴクいっぱいの昔話です。
240昔話、プラスどんどん新しく追加されるようです。
英文は、パッと読んでみた感じですが、とにかくやさしい、ていねい、そんな感じです。

ここで、桃太郎のお話を検索してみますと、
このようなデダシになっています。

Long, long ago, there lived an old man and his old wife in a village. He went to the mountain to gather woods. She went to the river to wash clothes, when a big peach came floating down the river.
"What a big peach this is! I'll take it home." she said and came home with it on her back.

ここまでが、だいたい、講談社英語文庫のデダシに相当する部分ですね。

ここでは、
おじいさんの目的は、to gather woods となっていますが、
先の講談社版では、gathering firewood としていますね。
柴刈りは、山野に自生する小さな雑木を(きったりひろったり)集めるのですが、firewood 用ですから、よりきめ細かい英訳の工夫かもしれません。

おばあさんの 
to wash clothes は、そのままという感じですが、
講談社版の⇒
to do her laundry は、雰囲気が出ていると思います。

一方で、ここでは、came home with it on her back それを背負って家に帰った、としていて、おばあさんの感嘆符つきの言葉まで入っています。
講談社版では、
carried it with her とあっさり言っています

それぞれ、元の日本文が違うこともあるのでしょうが、どうしても、個性といいますか、各自の工夫といますか、
同じくやさしい英語文でも、けっこう違いが出るのですね。


When she began to cut it, to their surprise, the peach cut apart of itself and a big baby came out of it.
"Oh, my God!" They were very surprised but very happy to be blessed with him.
"What shall we call him?" she asked.
"He was born from the peach. How about calling him Momo-Taro,'Peach Boy'." he said.
"That's a good name."
Momo-Taro grew and grew quickly to be a strong and kind-hearted boy.

このサイトの英訳では、こういう感じで進みます。

この英訳日本昔話ですね、当然、読み放題です。

全部を読んでみたわけではないので、軽々しくコメントできませんが、膨大な努力の結晶ですね。
くりかえしますが、英文は、パッとみた感じで、どれも、やさしいと思います。

☆☆
日本昔話で、やさしい英語読書、
これからの「流行」、今年・来年のトレンドになると、思いませんか?

それとも、皆さんは既に相当読んでおられて、もうハヤリは過ぎ去ったアトなのか?

いや、モチロン、日本の昔話の英訳文は、相当に昔からあるわけですね。
ラフカディオ・ハーン、小泉八雲をもちだすまでもなく、ですね。

やさしい英語の昔話で、英語の学習、そういう話は昔からあるのですね。
ただ、英語多読の素材、そういう機運は、比較的最近だと思うのですね。

それとも、当方が、単に時代に遅れているだけなのか?

Youtube で、まんが日本昔ばなしの英語アニメ版を探したのですが、いまだ見つかっていません。
どこかにあるはずなんですが、ですね。

ご存知の方がおられましたら、お知らせくださると、うれしいのですが。
キチンと、NHKなどで出している日本昔話リスニング本を買えばいいのですが(一冊「わらしべ長者」は買いました)、
日本昔話のyoutubeでリスニング、これもなかなか楽しそうなのですね。

探しまして、
英語人形劇:桃太郎という、子供達の楽しい人形劇が、ありました。
(以下のUTRを外部リンクで貼ってありますので、戻ってこれると思います)

http://video.fc2.com/content/20080117Xy6yNVCv&__OLDPLAYER

なかなかに、楽しい人形劇でした、ですね。

☆☆
やさしい洋書を、楽しく読もう、

これからは、日本昔話英訳版も、楽しく読もう、

そういう感じでゆきたいと思います。

まんが日本昔話の講談社英語文庫の全6巻を、入手せねば!
心に誓う、当方です。

今回は、あまりアチコチいきませんでしたね。
日本の昔話は、世界の子供達にどんどん紹介したい、そういう物語が多いですね。

では また。

追記:8日午前7時
当方が、一番心のうごく昔話は、「3年寝太郎」です。
実は、当方、ハイハイをはじめたのが、まさしく生後3年目、それまでず~と寝ていたらしいのです。
3歳では立って歩けなかったらしい・・・。気楽にほっとく方も、ほっとく方ですよね。
3年寝ジロウなんですけれども、ですね。
では。

西新井sunny-side up の近況

GET した本
けっこう、またいっぱい買い込んだのですが、代表的なものだけ、二つ三つ四つ五つ六つですね。

(1)
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まずは、何といいましても、こちらの本です。
イギリスの小学校教科書といえば、ORT(オックスフォードリーディングツリー)。

ステージ1~8, その上にツリートップの9~16、別シリーズもありますが、
これを読んで、聴いて、楽しく英語を学びましょう、という本ですね。
ORTの絵&文章つき、音声CDつき、超オススメ本です。

こちらの本は、次回以降で、総力を挙げて、ご紹介する予定です。

(2)
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Hello といってますね、ドラえもん。
フキダシの文字が英語小文字なので、読みやすいです。

(3)
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名作Heidi の原作です。
英語はムズカシメで、高校生では、ちょっとキツイでしょう。
楽しく読もうの、「グレードリーダーで読む名作」シリーズで、ご紹介する予定です。

(4)
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本棚から行方不明になってしまったので、もう一冊買ってきました。
holesより、断然面白い。
でも、サッカーさんの児童書は、どれも飛びぬけて、いい感じなのですね。

(5)
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いや、当方は中肉中背で、そんなに太っていません。
夜中に食べるのは、専らせんべいで、らーめんではないし。

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これは買ってあるだけで、食べないんですよ!

(6)
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三浦綾子さんの「塩狩峠」は、当方の好きな作品というか心に残る作品の一つです。
英訳版を、買ってきました。

では。


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hatumi30331

本ノあいまに、キットカットみ〜つけ!
同じ大人の甘さ・・・・・
今日食べました。^^
by hatumi30331 (2012-03-08 00:12) 

足立sunny

hatumi30331 さんへ。
ようこそ、です。ありがとうございます。
Kitkat 抹茶に、最近ハマっているのです。元々、チョコレートには目のない方なのですが。Kitkat、ロングランの本当の名品ですね。
おせんべいは、近くに「草加」もあり、当地西新井でも「手焼き」のおせんべいやさんが、3軒ほどありますので、子供の頃から食べ続け・・・、です。

by 足立sunny (2012-03-08 06:57) 

マチャ

昔話を英訳・・・難しそうですね。
それをまた日本語訳すると、細かい部分で
違ってくるかも・・・

そういや、きびだんごって食べたことないです。
桃太郎の話は古代のヤマト政権と吉備地方の
反勢力との戦いだと聞いたことがあります。
by マチャ (2012-03-08 20:23) 

足立sunny

マチャさんへ。
いつもありがとうございます。

昔話の英訳ですが、元になるお話がいろいろあるせいか、英文を読んでいて、こんな話だったっけ?となる部分も、けっこうありますですね。
講談社英語文庫版の「桃太郎」は、鬼退治にゆくと言い出すまで、「一切一言もしゃべらずに成長した」とか、ですね。ビックリ。当方、そんな話、初めて聞きました。

英語への翻訳は、(日本語への翻訳もそうですが)、個人の英文のクセとか、イギリス風、アメリカ風など、訳者によってかなり個性が出ますですね。同じくやさしい英語といっても、もう、まるで違う英文になっています。
面白いといえば面白いのですが。

鬼が島は不思議ですね。
「鬼」の解釈によって、もう、アチコチに。
桃太郎神社も、変なところにあるんですね、愛知の犬山市とか。
奈良にも鬼が島があると、ウィキペディアは言っていましたが、はたして、どこにあるのでしょう?
伝承なので、アチコチにあったほうが、面白いですけれども、ですね。
by 足立sunny (2012-03-09 00:17) 

グッピー

記事を拝読させていただきました。

鬼が島は、漠然と瀬戸内海にある島のイメージです。

特に「let alone」は勉強になりました。

ありがとうございました。
by グッピー (2012-03-09 02:08) 

足立sunny

グッピーさんへ。
ご訪問ありがとうございます。

こちらのブログでは、主に、くだらないお話をメインにしているのですが、たまに、英語が出てくるのですね。
息抜きにもピッタリですから、試験勉強にお疲れになったときには、やさしい洋書を、いかがですか?昔話もいいですが、絵本とか児童書とか、癒し効果でアタマがリフレッシュして、グンと全体がアップするような、そんな気もするのですが。

by 足立sunny (2012-03-09 23:57) 

英語リーディング教室

足立sunnyさま。ごぶさたしています。桃太郎の記事、興味深く読ませていただきました。いつも深い洞察が入っていて感心させられます。

「島」という言葉について、私もちょっと疑問に思っていたことがあります。それは「福島」「広島」といった県名です。

「島」というのは四方を海に囲まれた場所= island と私も思っていましたが、国語辞典を引くと「なわばりとする土地」= territory という意味もあるようです。

鬼が島がどっちかは分かりませんが、少なくとも県名の方は上記の別定義で納得しました。

ほんとどこなんでしょうね。鬼が島。
by 英語リーディング教室 (2012-03-16 04:02) 

足立sunny

英語リィーデング教室アキヒロさま、こちらこそ、大変ごぶさたしておりまして、恐縮です。

確かに、ウチのシマは西新井だぜ、などとよくいいますね。シマとあっても、内陸でもいいようです。

で、「鬼」なのですが、有力候補のひとつ岡山・吉備の「ウラ」伝説は、韓国(当時の国)から渡来した王子一族が鬼の城という要塞・集落を作って・・・、とあるのですが、
昔の朝鮮半島一帯で、用いられていた兜には、「鬼の角」のように、頭上左右に突起のついたものがあるのですね。これをかぶると、まさしく鬼のイメージの人間ができあがります。
今の「敦賀」は、ツヌガアラシト(角がある人)という渡来系の王子さまが渡来したことに由来していると、一説にはいわれていて、
これらの人・集団が、大和政権に服従しておらず、孤立した集落を形成している場合、彼らを「鬼」と読んで敵視した、という側面もあるのかと思います。
渡来系だけでなく、元からいた「服従しない人々」も、鬼の範疇に入れていたのか、とも思います。
こちらは、もっと昔でいうと、熊襲とか隼人とかの類ですね。

おれにしても、愛知の犬山にある桃太郎神社は、不思議ですね。
by 足立sunny (2012-03-17 22:15) 

足立sunny

「それにしても」、です。
by 足立sunny (2012-03-17 22:17) 

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