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「脱日本語の高校英語授業」を考えていましたら、なぜかこんなブログになってしまったブログ の巻

皆さん、こんにちは。

今週のキーワードは、脱競馬、脱日本語です。

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A.
ほほう、右の本は、子供向けのやさしい学習百科みたいだね.
左は、TOEFULテスト対策用の英単語ボキャビル本か。
ついに sunny も少しは、勉強する気になったのかな?

えっ、当方がTOEFUL のテストを受けるのかですって?

受けません(キッパリ)。

では、どうしてここに、この2冊をお出ししたかと申しますと、実はですね、

話は少し飛ぶのですが、

高校の英語学習が、今年度から、さらに変わろうとしているのです。

ネイティブ講師の導入という、聴く・しゃべるという部分の強化は先に行われていたのですが、

(高校生の子供さんを持つ親御さんは、すでにご存知の方もおられると思うのですけれども)

高校では、この4月から新学習指導要領が実施され、
英語の授業は、基本的には英語を使って行う
ということになったようなのです。

当方は、学校の学務関係にはうとく、つい最近、ある学校関係の方の登場するブログを拝見して気づいたのですが。

☆☆
実際の”新”学習指導要領には、

第3款 各科目にわたる指導計画の作成と内容の取扱い
2 内容の取扱いに当たっては,次の事項に配慮するものとする。
(3) 英語に関する学科の各科目については,その特質にかんがみ、生徒が英語に触れる機会を充実するとともに、授業を実際のコミュニケーションの場面とするた め、授業は英語で行うことを基本とすること。その際、生徒の理解に応じた程度の英語を用いるよう十分は配慮すること。
(下線部は、当方がひきました。実際の文にはありません。)

こう、記されています。

ちょ~っと、具体的には、わかりにくいのですが、
(1)生徒への説明&質疑応答は、なるべく英語で行う
(2)日本語の使用は、極力控える
(3)生徒が聴き取れないような表現やスピードで話さない。

というような方針かと思われます。

これをみまして、まず、まっさきに思いますことは、

先生がんばって下さい、 でも、

高校ではそうでなくっちゃ、 でもありません。

「あんなに面倒くさく分類してしまった文法事項」を、はたして、英語を使って教えられるのか?説明を聴いた生徒は、理解できるのか? ということです。

「~の~用法」だの、「動名詞の~」だの、「分詞構文」だの、それはそれは、細かく分類してあるのです。


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これは、夜食ですが、
そのままチャップスのように、もっとシンプルでもいいのではないか?


☆☆
ここで、ですね。

まず、先ほどの右の学習百科の説明文を、ちょっと見てみたいと思います。

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この説明全体から学べる文法事項は、仮定法とか、文の構造とか、けっこういっぱいありますが、とりあえず、最初の文にある「that」を説明するものと、仮定します。

If you have ever swum in the sea and tasted seawater, you will know that it is salty.
(もし君が、海で泳いだ経験があって海の水を味わってみたことがあるならば、海の水は塩辛いということを知っているだろう=なんちゃって訳)

you will know that it is salty

あるもの説明するのに、ピッタリの名詞が常にあればいいのですが、かならずしもあるとは限りません。
「海の水は塩辛いということ」という意味の名詞Xがあれば、you will know X で話は済むのです。

you will know polution   you will know acid rain
公害(polution、酸性雨(acid rain)
という名詞があれば、説明はこれで済みます。

しかし、そういうピッタリとした名詞がない場合も多いのです。
そのとき、「動詞を使った説明文章で、名詞の代わりをする」ことができれば、大変便利です。

このthat は、つまりthat のあとにくる「主語+動詞+~」でできた説明文(it is salty)をひとかたまりの説明部分として名詞的に機能させる」ための名詞節、を作るために置かれていのです。that it is salty という名詞節ですね。名詞のような役割をする文章です。

言い換えれば、複文(一つの文章中に、主語プラ動詞の文が2個以上含まれるもの)をシステム的に作るためのものなのです。

いったい、何を言っているのだか?
こんなふうには、ふつう、説明しませんよね


英語的には、and などでつなぐのでない限り、一つの文全体の「主語+動詞」はひとつ、という原則がありますので、普通に言えば、you will know~ という文と、it is salty という文は、一文で共存できないのです。

それを、you will know の後にthat を使うことで、that とくっついたこのit is salty は《文を使った説明で、名詞的に使ってるんだよ、だから、ここに置いてもいいだろ》ということにしているのです。

ほんとに、いったい、何を言っているのだか?

もっとも、さらに面白いことには、it is salty が割と短く、このような使い方をすることがシステム的に明らかですから、このthat は省略されてしまう場合もあるのです。
(正式な文法ではないかも、しれませんが)

you will know it is salty でも、この場合は、なんとかOKなんですね。
もちろん、that をつけたほうが、ていねいで明確なのですが。

A.
よけい、わからんぞ。
必要ということに、しといてくれんか?


追記:
なんとなくの that 例がありましたので、2つお出してみます。

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親愛なるジムおじさんへ。
夕食の後で、おばあさんが、「私が街へ出ていって、物事がうまく運ぶようになるまでの間、あなたたちと一緒にすんだほうがいいかしら?」って言うの。
ジムおじさんに、おばあさんは言ってたかしら?パパがもう長い間ずっと失業していて、お母さんに着るものを新調してあげられる人がだれもいないって。 (なんちゃって訳:追記)

A.の追記。
どうも、何か、この訳は間違っているんじゃないのか?
皆さん、こいつの訳は、ほんとに怪しいぜ。気をつけてくれよな。
出番は終わりだぜ、ば~い。

sunny の追記.
コメンテーターのA.さんほか、皆様へ。
この物語「The gardener」は、父の仕事がなかなか見つからないので、小さな「私」(この手紙の書き手)が、街でべーカリをしているジムおじさんのところへ、住み込みで働きにいく、というところからスタートします。
ただし、この物語は、すべて「私が書いて、誰かに出した手紙」で、話が進行します。
この手紙が最初の手紙で、ここではまだ、あまり明確にはそのことは記されていません。

一人で遠い街へ行く(おじさんの所ではありますが)のですから、おばあさんが、「落ち着くまでの間、私が一緒にいって住んだほうがいいかい?」と聞いたわけで、家族のために遠くの街へ働きに行く孫を心配しているわけですね。

なんちゃって訳では、「あなたが望むならばyou want me to」という部分をすっとばして、
「私が街へ出ていって、物事がうまく運ぶようになるまでの間、あなたたちと一緒にすんだほうがいいかしら?」って言うの。 としてみたのですが。
なお、最後の「あなたたちと一緒に」は、「あなたと一緒に」の方が普通ですが、ジムおじさんの家に住み込むわけですから、あなたたちと、としてみました。
では 続きを。

Grandma told us 《that ~ 》

Did she tell you 《that ~ 》

これは、こちらの絵本の出だしです。

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Sarah Stewart 作 夫のDavid Small 絵
この絵本は、傑作です。

もう一つ、今度は、that の省略例を。

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ある、のんびとした日のこと、オーストラリアの内陸奥地では、子供カンガルーのジェシーが、どうにかして「縄跳び」をマスターしようと決めていた。ジェシーは、日用品全般を売る雑貨屋で働いていて、そこには数多くの縄跳び用ロープが売られていた。恥ずかしげに、ジェシーは・・・。(なんちゃって訳:追記)


Josie the little kangaroo decided (that) she wanted to learn how to skip.

この部分に入るべき that が省略されています。

こういう使い方をよくしますから、「なくても」文の構造を混乱しないので、文をなめらかにするため、省いているのかと思います。
こちらは、この絵本のなかの文です。

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コアラブラザーズ これがまた・・・うふっ。

追記終わり。

☆☆
で、ですね。

このthat を出しましたのは、以上のヘンテコリンな説明のためではなくてですね、

学校での文法の授業では、このthat について、もっとキチンとした別の説明の仕方をすると思うのですが、その細かいキチンとした説明をですね、高校では、

これからは「英語でしなければならない」

という点を指摘したかったからなのです。

先生が英語をしゃべって、このthat の文法事項を説明してゆくのです。
ほかのthat の用法との違いも、説明しなければならないかもしれません。

むろん、英語での説明を聞いている生徒も、それを聞いて、ちゃんと理解しなければなりません。

双方が問題なく出来ればいいのですが、日本語で聞いていても非常に理解しづらい面倒な話を、先生のしゃべる英語を聞いて、はたして生徒が理解できますでしょうか?

そこだけは、基本原則に反して、日本語で説明するのでしょうか?

☆☆
DSC_2538.jpg

こういう質問ならば、最初の文章を読んだあと、先生が英語で訊いて、生徒が英語で答えることも、それなりに可能だとは思うのです。

最初の質問の答えは、文中にほぼ書かれていますし。

DSC_2540.jpg

こんなふうに答えることも可能です。

has been washed など使われていますが、生徒の答え方に応じて、その場でこのような表現の使い方を説明してゆくことも可能かもしれません。

2番めの答えとしては、例えば、

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much less というのが面白い表現ですね。

3番めは、ちょっと難しい感じがしますが、川の水が塩分を海に運んでいることに思いをやれば、

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この答えでなくとも、似たような発想の答えは出そうな気がします。

こういうアクテビティといいましょうか、先生がいろいろな角度から英語で説明し、英語で問題を出し、

生徒がこれに英語で答える。むろん、英語で質問もする。

そういうなかで、英語の使い方、文法事項を学んでいく。

そのような感じで進む授業であるならば、生徒側も、十分に英語力を伸ばせると思うのです。


☆☆
このWhat is seawater は、学校の教材や教科書の記述ではありません。

教科書には、別の記述が、別のお話が載っていることでしょう。

しかし、このように、素材を元にした説明や、質疑応答を中心にして、補足的にそこに存在する文法事項をおおまかに説明し、使い方を理解してゆく。

そんな授業をしてくれたならば、that の細かい文法事項や他の文法事項を何十分もアレコレしたり、文の構造を云々したりしながらこの一連の文の訳出(日本語訳)に何十分もかけるよりも、はるかに身のある授業になると、当方は思うのです。

このWhat is seawater の文でしたら、全体を読むのに1分、それで、逐一訳さなくてもわかるようにアタマから説明していって、5分もあれば、日本語での意味の説明は終わります。

「授業を英語しろ」、と言いましても、
さすがに、日本語訳をしない、というわけにはいかないでしょう。
へんてこな訳読、返り読みなどということをしなければ、話はスグ終わるのです。

あとは、英語でいろいろな部分を補足説明し、質問し、質疑応答すればいいのではないか。
その際、生徒の英語の使い方に注意すべき点があれば、そこを指摘し、先生が言い換えてあげたり、再度生徒に言ってもらったりすればいいわけです。

当方のような、いい加減な文法説明は論外としても、
文法事項の説明手法を、元から変えないと、なかなか難しいかもしれません。
英会話学校の先生が、英語のレッスンでされているようなことを、学校で、といっても無理があるのかもしれません。

しかし、せっかく、「授業は、原則として英語で行う」となったのですから、この機会に、従来のヘンテコな読解手法/訳読というのでしょうか、これを止めて、文法事項の説明の仕方も、何とか改善してもらいたいのです。

先生方には、大変だとは思いますが、頑張って欲しいと思っています。


☆☆
えっと、左側のTOEFUL 本について、話を出すのが、遅れました。

しかし、エンエン話を続けてしまいましたので、もう、あまりスペースが残っておりません。
この本のお話は、次回以降に、ということで。

大学受験がありますので、受験用の英語学習というのが、(特に私立の)高校2年以降では定着しているようなのですが(1年生から受験用の補習カリキュラムを組んでいる学校もありますね)、日本語を使わない授業(原則英語)で、そのようなことが出来るものかどうか?

各学校及び先生方が、その点は、どのように対応されるのか?

高校教師でない当方にはわからないことだらけなのですが、せっかく授業は基本的に英語で、ということになったのですから、受験のために毎日のように日本語での補習を行う、という感じには、なってほしくありません。

まあ、当方のように、のほほんと絵本を読んで、くだくだ言っているだけの身には、現場の先生方の大変さは決してわからないのでしょうけれども、ですね。

「高校での英語による授業」、非常に期待しています。

では また。

西新井sunny-side up の近況

前回は、不謹慎な競馬ブログで、今回は偉そうな物言いで、誠に恐縮です。
内容はハチャメチャなのですが、たまには、それなりに、英語ブログらしく、ですね。
(競馬ブログを出さずに、こちらを出す予定で、半分以上書いてあったのです)。

高校での英語授業を大きく変えることになると思われます、今回の新学習指導要領の実施、については、今後の推移を見守りたいと思います。

英語での授業のやりとりをスムーズに行うためにも、図書室や図書館などの英語図書(なるべくやさしいもの中心)が増え、生徒がやさしい洋書に触れて、日常的に英語文を読んだり朗読などを聴いたりする機会が増えればいいな、と思っております。

次回は、たぶん、ホントに絵本に戻ります。
では。


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たーしー

おっしゃるとおり!
英文法は、日本語で説明するほうがいいと思います。
英語で日本人に両国文法の違い文法を説明するのは
荷が重いですよね。相手が子供ではなおさら…

感想や意見を英語でディスカッションする、
などから入った方がよいと思います。
by たーしー (2013-04-15 08:25) 

ナツパパ

忘れもしない、高校生になって初めての中間試験、
英語の問題の、質問が英語で...
いきなりパニックになりましたっけ。
by ナツパパ (2013-04-15 16:26) 

足立sunny

たーしーさんへ。
いや、もう、ほんとに、なんでこのようなことを書いてしまったのか?と、ですね。that の例も怪しいですし。
高校の英文法は、当方、細かすぎると思うのですね。大学の言語学の授業ではあるまいし。
確かに凝った文を作るインテリ層というのはあると思うのですが、それよりも、基本的な文、普通の人が使う文の「文法」でおおむね事が足りる場合が多いと思うのです。高校文法を5割ぐらいへずっても、英語学習、習得に問題がおきるとは思えないのです。
本当は、英語で授業、を機に、教える文法の見直しをして欲しいのですね(まあ、これは学習指導要領:文部省の問題とは思いますが)。
現状で、英語で「あの文法」を教えましたら、どうにもなりませんね。生徒が理解不能です。少し細かくなれば、日本語で行かざるをえないと思います。そうしますと、「原則英語で」という部分が相当後退するのでは?とも思うのです。「文法」と「訳」を日本でいきますと、どこで英語を?という感じです。
先生が英文を英語で読まれて、英語で質問をし、感想や意見を英語でディスカッションする、などから入った方がよいと、当方も思います。
by 足立sunny (2013-04-15 16:54) 

足立sunny

ナツババさんへ。
おそらく、進学校へいらしたのですね。いきなり質問が英語というのは、反則?ですよね。
昔は、先生の資質と言いますか、授業内容にも、先生によってかなり差があったと思うのですが、当方は、高校では面白い先生に恵まれましたので、幸いでした。当方が初めて読みました英語の本は、Merry Poppinsメリー・ポピンズ(傘を手にした、あの子供世話係の人です) なのですが、この本は、毎年イギリスにゆくその先生が学校の図書室に寄贈したものでした。 他にも、けっこう面白そうな本がそろっていました(もっとも、読んだのは2~3冊ですが)。
その先生は、授業では、ときどきしか英語を喋りませんでしたが(教室に理解できるものがだれもいないから)、熱心に英語研究会で指導されていました。当方も、卓球部の部長でなければ、入りたかったのですが。
もうちょっと、高校時代に英語をやっておけばよかったなあ、と思っております。
by 足立sunny (2013-04-15 17:09) 

hatumi30331

ちなみに・・・・女子高の時の英語の先生は
バリバリの大阪弁発音の英語でした。
笑うくらい・・・(笑)
by hatumi30331 (2013-04-15 20:34) 

足立sunny

hatumi30331 さんへ。
精力的にゆきましょう。こんにちは、です。女子校!一度だけ学園祭に行ったことがあるのですが、華やかでしたね。
えっと、その、「大阪弁発音の英語」っというのが、よくわからないので、今度、大阪の主婦さん(英検1級でバリバリ英語ができて、賀来千賀子さん似の、HERS 読んでおられる方)に聞いてみます。
もしや、(ナイスミーチュー、3つ、なんでやねん」とかではないですよね?

by 足立sunny (2013-04-16 00:58) 

秋川滝美

なんともうしますか・・うちの豚児を見てると
英語以上に日本語が怪しくて泣きたくなります。
そんなだから、学校英語がメタボロになるのだ、と
叱ってはみたのですが、本人は平気の平左。
「英語を日本語に直して理解してるよーじゃ駄目!」
とかもう・・出来もしないことをいいやがり・・。
寝てる間に首かいてやろうかと思いますよ!
正論には違いないんでしょうけど。ふん。
by 秋川滝美 (2013-04-16 08:07) 

ふぢたしょうこ

教科書を直訳すると橋田壽賀子の脚本みたいになるんですよね~
英語版「渡る世間は鬼ばかり」
by ふぢたしょうこ (2013-04-16 11:24) 

足立sunny

秋川滝美さんへ。
英語を訳すときに、日本語が怪くして・・・とおっしゃられているように受け止めたのですが、実は、それこそが大方の日本人の英語力向上に歯止めをかけている、「悪の親玉」なのです。ええ~~?

いや、これは、いつもと違いまして、とても真面目な話なのです。この点は、勝手な推測ですが、秋川さんが誤解をされている気がするのです。

最初に。
まさしく「英語を日本語に直して理解してるよーじゃ駄目!」というのは正論なのですが・・・・。一応、当方は、読んでいる時に日本語はアタマに浮かびません。ただし、訳せといわれれば、訳せるので、アタマの端っこでは日本語バージョンを蓄えているのでしょうけれども。

ですが、その点は、この際置いておきまして。
しかし!、冗談抜きで、日本語に直して理解していっても、それは別段かまわないのです。いいんです。
ふだん日本語を使う我々なのですから。
ただし、ですね、「日本語への直し方」「訳していき方」に、大いに問題があるのですね。
作家の秋川さんには、非常に苦痛を伴い、「あ~、もう」といらいらされると思うのですが、実は、
「文章にならない、変な日本語文」「怪しい日本語」で訳していかないと、実は、いけないのです!!

若干具体的に申しますと、両者の語順の違いを、あえて、無視しなければなりません。
英文をアタマから読みながら、文にならない日本語でチマチマぶつ切りに訳していかないと、英文はふつうに読めないのです。
「その英文を終わりまで読んだあとで、キチンとした日本語の文章に直す形で訳しては、絶対にいけない」というふうに、言い換えたほうがいいかもしれません。これは、日本語の文章に敏感な方ほど、困りますでしょう。
アタマからですね・・・、日本語としてはオカシイのですが、「ぶつ切り状態」で、カタコトをしゃべるように、訳していけば、日本語訳をしながら読んでも差支えはないのです。
これを当方は、「それで式」「ふんふん式」日本語読み、と読んでいます(「合いの手方式」とも)。
ここで例を出すのも変ですが、
Grandma told us after supper that you want to come to the city and live with you until things get better.
という絵本の出だしを読んでみますと、
「おばあさんがね、(ふんふん)、わたしに言ったの、(ふんふん)、夕食のあとでね、(それで?)、あなたが私にのぞんでいれば、(ふんふん)来ることをね、街にね、そして、あなたたちと一緒に住んでね、(ふんふん)、物事が万事うまく行くようになるまでの間は」

夕食の後で、おばあさんが、「あなたがのぞむなら私が街へ出ていって、物事がうまく運ぶようになるまでの間、あなたたちと一緒にすんだほうがいいかしら?」って言うの。
(こちらは、ブログで出した、なんちゃって訳の少し違うバージョン→この訳が、ほんとにあっているのかは、かなり疑がわしい、ですが)

ちょっと乱暴な訳、乱暴な読み方ですが、英語という言葉は、(日本語と同じく)、「(前を飛ばして)後ろを先に読んではいけない」ので、日本語と語順がマッチしないのです。
英文を前にして、きれいな日本語訳をしようとすればするほど、英語の読み方がダメになります。そして、英語力の向上に歯止めがかかってしまうのです。
しかし、英語は、(当たり前ですが)こんな感じで前から順々に読んでいくものなのです。書く方だって、当然に、前から順に書いているのですから。
アタマから順番にしゃべっていく英語が聞きとれないのは(スピードは別として)、学校英語でキチンと訳し過ぎて、読む時に、前から順々に読んでいく習慣がついていない、という面が大きいのです。
英語という言葉の仕組みを無視して、キチンとした日本語に置き換える=訳す、これがマズイのですね。

英語を英語のままで理解する、ことが理想的、正論なのですが、それは英語圏での体験があるか、よほど英語に接していないとムリかと思います。
でも、少なくとも、英語の語順に逆らわずに訳していけば、《日本語としては奇々怪々でも》英語がラクに、というか抵抗が少なく、読めるようになります。その際、日本としてデタラメな部分には、目をつぶります。
英文を、「キチンとした日本語に変換する」「ちゃんとした日本語訳をする」ことを、あまりにも重視した結果、大方の日本の人は、かえって英語が苦手になっていくのです。
もともと、配列の語順が違うんですから!

ということで、英文を訳す際は、①アタマから順に、②キチンとした日本語になっていなくとかまわない、ということで、お願いしたいと思います。
ブログ本文の方に出しました、当方のなんちゃて訳も、実は一度このような感じで英文そのままに読んでから、アタマの中で日本語変換/再構築をしまして、何とか日本語で文が通じるようにして出したものです。

そのままでは、テストは、落ちますが!!
by 足立sunny (2013-04-16 12:59) 

足立sunny

ふぢたしょうこさんへ。
橋田大御大の脚本は・・・わかりませんが、ドラマを見ますと、言葉に切れ味がある気がしますですね。ときどき、ナレーションがないと、状況がわかりませんね。
そうですね、その直訳なのですが、アタマの方から、順順に直訳というか置き換えてゆくというのが、ワリカシ、いいのではないかと、ですね。
そんな訳を出しましたら、テストでは、まずペケを喰らいますが。
当方の訳は、まず学校のテストでは、アウトですね。
by 足立sunny (2013-04-16 13:02) 

風来鶏

No rain,No rainbow
雨が降らなければ、虹は出ない
ハワイの諺だそうですが、苦しいことがあるから、楽しいことがあるのです(^^)
3月に発売された、岡村孝子さんのニューアルバムのタイトルにもなっています!!
by 風来鶏 (2013-04-16 15:00) 

足立sunny

風来鶏さんへ。
No rain, No rainbow 肝に命じたいと思います。
当方、現在、「人間万事塞翁が馬」的な生活を送っておりますので、今後は、努力精進を旨として、ヨタ話を綴ってゆきたいと思います(→反省の色なし?)。
岡村孝子さんのニューアルバム、すでに買われたのですね?
by 足立sunny (2013-04-16 19:54) 

NONNONオヤジ

いやあ、理想はわかるんですけどね……。
日本人の先生が「おかしな英語」で説明しないかどうか……^^;。
むしろ、英語の先生はすべてネイティブにするとか。
そうすれば、日本にいながら留学気分が味わえるかも
しれません。

by NONNONオヤジ (2013-04-16 21:45) 

なんだかなぁ〜。横 濱男です。

ご訪問とniceありがとうございます。
今後もよろしくお願いします。
英語は、文法で挫折しましたね。
小さい子供が文法を考えてしゃべっているのか?
という考え方なので。。。
我輩には、日本語とジェスチャーでいくしかない。。。(^0^)


by なんだかなぁ〜。横 濱男です。 (2013-04-16 22:41) 

足立sunny

NONNONオヤジさんへ。
ありがとうございます。
先生用のアンチョコ本に、おそらく説明の例が示されていると思うのですが、以前から日本語中心に授業されてきた先生にとっては、大変な変革だと思いますね。今までも、ネイティブ講師が加わって指導計画を立てていたはずですので、対応できる先生も少なからずおられるとは思いますが。あれほど面倒な形にしてしまったものを、日本語では説明できても、どのようにして英語で説明して理解させていくのだか?と、ですね。

ネイティブの先生の場合なのですが、こういいますと怒られる気がするのですが、彼ら彼女らは、もともと自在に英語を使えますから、日本で文部省などが決めた「とてつもなく細かい文法事項のようなもの」に、馴染んでいない気がします。
英語は自在に使えて、教えられると思うのですが、今度は逆に、そもそも、日本のこのように細分化された「文法事項」を、はたしてどこまで受け入れてくれるのか?それが問題だと思うのです。
おそらく、ネイティブの方が、普段は全く気にしないような事項まで、高校では教えているのですから。

とにかく、余計な文法事項を、教えすぎなのですね。
(これは、先生ではなく、文部省の問題ですが)

授業を原則英語で行う、ことは、大変良いことだと思うのですが、あの文法事項を強制している限り、絵に書いたモチのような、そんな授業になりそうな気がします。当方が拝見している範囲内でも、必死で頑張っておられる先生もたくさんおられるのですが、ですね。
by 足立sunny (2013-04-16 22:50) 

足立sunny

なんだかなぁ〜。横 濱男です。 さんへ。
よろしくお願い致します。
高校英語の文法の説明授業って、お名前をもじって失礼ですが、実際、なんだかな~、なのですね。実際の所、たいして使いもしない事項を、全て暗記させているに等しいことを、してもいるのです。
自動車免許で、例えて言うならば、運転ができて交通標識、交通ルールがわかって、一応の機械的構造知識があればいいだけなのに、エンジンの詳細な内部構造を丸暗記させるとか、ブレーキの構造の違いを詳しく図解させるとか、はては故障箇所の詳しい修理方法とかを徹底的に教えこむとか、全員に、そういうことを必死に学習させているに等しいのです。
しゃべるにも、読むにも、それほど高度の文法知識は要りません。中学で習った事項で、十分です。おっしゃるとおり、むこうでは、幼稚園児でも、英語をしゃべっていて、小学生ならば、けっこう難しいことを書いて、読んでいるのですから。
細かすぎる文法依存をヤメない限り、英語で授業をしても、「英語はダメ」という人は減らないのではないか、そういう懸念をもっております。

ちなみに、当方、上の記述で文法のようなことを話しておりますが、「高校で教わるような詳しい文法知識」はほとんど持っておりません。上でお話したthat のようなことは、英文をたくさん読んでいれば、それなりに感じとれることなのです。
これは、だれでも、可能です。
ラクに身にはつけられないと思いますが、苦行を課すような現在の文法教育には、反対しております。
by 足立sunny (2013-04-16 23:19) 

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